面接官が教える|書類選考で落とされない履歴書・職務経歴書の書き方

転職の第一関門。

それは、書類選考です。

履歴書と職務経歴書を通して、
応募先の企業から

「会ってみたい」

と思ってもらうことが重要だということは
皆さんご存知のことでしょう。

しかし、せっかく素晴らしい経験や実力があっても、
職務経歴書で伝わらず、書類選考に通過しない方も
多くいらっしゃいます。

今回は、書類選考で落とされない
履歴書・職務経歴書の書き方をお伝えします。

私は年間で数千件程度の職務経歴書を読んでおり、
現在も書類選考の判定をしています。

私が書類選考を進める際に見るポイントもお伝えするので
参考にしていただけると嬉しいです。

目次

実力があっても書類選考で落とされる理由

先ほど、実力があっても書類選考で落とされる人がいる
というお話をしましたよね。

なぜ、実力があるのに書類選考が通過できないかというと、

  • 実力が職務経歴書で伝わらない
  • 企業が求めている人物像ではない

このどちらかが原因になることがほとんどです。

ですので、書類選考に通過するためには、
まずはこのどちらにも当てはまらないように
気をつける必要があります。

職務経歴書を確認する時は、

  • あなたの実力がしっかり伝えられているか
  • あなたは企業が求めている人物像であるか

を必ず見直してください。

職務経歴書の書き方 3つのポイント

具体的に意識してほしいのは、この3点です。

(1)ダラダラ長く書かない
(2)「やったこと」だけ書かない
(3)企業が求める人材像と自分の「強み」を繋げて書く

(1)ダラダラ長く書かない

私の経験上、長く書かれている職務経歴書で
自己アピールができている人はほとんどいません。

長く書けば書くほど、

何をアピールしたいか

が読み手にも伝わりづらくなります。

経歴の見せ方に強弱をつけてください。

例えば、

「短期間しか担当していない業務」
「長期にわたってしっかり経験を積んだ業務」

であれば、長期間しっかり経験を積んだ業務の
エピソードや実績などを十分にアピールし、
短期間の業務は簡潔に書くなどしたほうが

あなたの強みを、読み手に伝えやすいです。

また、会社情報は
「業種・社員数・売上高」など
過不足なく記載しておきましょう。

読み手が、
あなたの仕事ぶりをある程度イメージできる
程度の情報を書くようにしましょう。

(2)「やったこと」だけ書かない

日本人は、自己アピールが苦手です。

ですが、職務経歴書では
しっかりと自己アピールすることが大切です。

自己アピールとは自分の良さを相手に伝えること

ですので、

「○○業務を担当しました」

のようにやっていたことだけで終わらせるのは
自己アピールとは言いづらいです。

職務経歴書は、

自分の仕事と成果を1セットで書きましょう。

さらに成果だけではなく、

  • どのような工夫をしたか
  • 自身の提案が受け入れられた理由は何だったのか
  • 顧客がどのような利益や成果を上げられたのか

といったエピソードまで盛り込めると
あなたのアピールに繋がります。

例えば営業職であれば、

「売上高」「新規顧客獲得数」だけだと
他の人とは差がつけづらいですが、

  • 顧客のどんなニーズに対してどんな提案ができたのか
  • その結果、顧客はどんな成果をあげられたのか

ということまで伝えるといいですね。

応募先企業の担当者が、

「うちの会社でも成果を出してくれそうだ」

と思ってくれれば書類選考は通貨します。

ちなみに、前職での成果をアピールするときに、
「社長賞受賞」「MVP獲得」「○○1位」
といった実績を記載する方もいますが、
これだけだと不十分です。

なぜなら、その実績がどれだけすごいのか
「価値」が分からないからです。

例えば「MVP」といっても、

  • 毎月複数の人が受賞しているのか
  • 年間1人のみ受賞しているのか

でかなり価値が変わってきますよね。

実績を記載するのであれば、

難易度や価値がわかるような情報
相手に伝わる書き方をしましょう。

(3)企業が求める人材像と自分の「強み」を繋げて書く

ここまでにご紹介した2点を注意しても選考に通らない場合、

あなたがアピールしているポイントが、
企業が求めているものとズレている可能性が高いです。

いくら自分の強みをアピールしても、
それが応募先企業が求めている「強み」でなければ
選考は通過しません。

再度、応募先企業の求人情報を読み込み、
求めている人材像をしっかり掴みましょう。

職務経歴書を書いているうちに、いつの間にか
自分の強みに目が向いてしまうので改めて見直すことが
大切です。

企業の求めている人材像を再度確認したら、
自身の「強み」と繋げられないか、考えてみましょう。

  • 求めている人材像と強みが繋がることが分かる経験
  • 応募先企業で生かせそうな経験

この2点は特に、
具体的なエピソードも盛り込んでください。

採用担当者に、あなたの強みが伝わりやすくなります。

職務経歴書の上手な書き方、見せ方

ここまでで紹介した3点を意識すると、
書類選考が通過する可能性がグンと上がります。

ですが、
「他に職務経歴書で工夫できることはないの?」
という方もいらっしゃるかもしれないので、
職務経歴書の上手な見せ方を2点、
書かない方がいいことを1点のあわせて3点をお伝えします。

(1)「出向・転籍」は転職に見えないようにする

これまでに「出向」や「転籍」をしたことがある方の中で、
ざっくり職務経歴書を見ると「転職が多い方だな」と
感じる方がいらっしゃいます。

その後、じっくり読むと転職したことがないと分かるのですが、
こう見えないように工夫しておくことをおすすめします。

出向・転籍によって企業名が複数並ぶのはいいのですが、
並列で書かれていると、転職回数が多いように見えてしまいます。

企業によっては、
「転職回数が多い」というだけで書類選考で落とすことがあります。

多くの応募書類に目を通している採用担当者であれば、
じっくり読まずに誤解したまま不採用判断をする可能性もありますので、
出向・転籍である場合は、それが明確にわかるように書いておきましょう。

(2)「副業」経験は起業によって書き方を考える

昨今は副業をする方が増えています。

そのため、副業での経験やスキルも
アピール材料として職務経歴書に書いているのを
見るようになりました。

しかし、書き方を工夫しないと

「副業ばかりで本業に支障をきたさないか」

と不信感を抱かれることもあります。

副業に対しては、
ポジティブにとらえる企業は増えてきましたが、
未だにネガティブな印象をもつ企業もあります。

転職エージェントを介して応募する場合は、
担当コンサルタントに、応募先企業の副業に対する考え方を聞き、
副業経験のアピールが適切かどうか相談してみるといいでしょう。

そして、副業経験を書いてもOKと判断した場合は、
本業の職務経歴とは別に「副業」の欄を設け、
そこにまとめて記載することをおすすめします。

(3)面接で聞かれたくないことは書かない

意外に思われる方もいるかもしれませんが、
面接で聞かれたくないことは書かないことをおすすめします。

職務経歴書では、

「ここを質問してほしい」

と思う経験をアピールしてください。

面接の場では職務経歴書に書かれた内容を中心に
質問をされます。

  • 具体的にどんな戦略を立てて、どう行動したのか
  • どんなことに心がけて取り組んだのか
  • どんな成果を上げ、成功のポイントは何だったのか

このような質問にうまく答えられないような経験は、
職務経歴書に強調して書かない方が無難です。

時々、在籍期間がわずかなのに
多くの業務内容を書いている方がいます。

ですが面接で詳しくお聞きすると、
少し関わった程度で詳細を語れない経験が多く、
そこから得られた経験をうまく表現できない方が多いです。

かえって採用担当者に不信感を抱かせますので、注意してください。

よくある質問|失敗談は書かない方がいいのか

よく「失敗談は書かない方がいいですか」という
質問をいただきます。

  • 会社として失敗した
  • 大きな損失を出した

というプロジェクトの経験は、
自分ができる受け答えの内容によって
書くか書かないか変えることをおすすめします。

面接で失敗の理由を尋ねられた時に、

「私はそれほど関わっていないのでよく分からない」

と答えることになりそうなら書くのは避けましょう。

相手から「他責にしている」と思われる可能性があります。

ですが、失敗に終わったプロジェクトでも、

失敗から学んだこと、
失敗の理由を分析し、失敗を防ぐために心がけていること

などが語れるのであれば、
プラスの印象となる場合があるので
書いてもいいかもしれません。

まとめ

いかがですか。

今回は、書類選考で落とされない
履歴書・職務経歴書の書き方をお伝えしました。

履歴書・職務経歴書の書き方のポイントは、

  1. 読み手に伝わるように書く
  2. 自分の強みをアピールする
  3. 応募先企業が求めている人材像と自分の強みを繋げる

この3点を意識することで、
書類選考の通過率がアップするはずです。

よければこのポイントを確認しながら
職務経歴書を見直してみてくださいね。

今回はこれで終わりにします。

ではまた。

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この記事を書いた人

30代会社員。人事歴10年。自分磨きアドバイザーやってます。
これまでの人事経験をもとに、自分と向き合うことを大切さを発信。
面談・面接実績は3000件以上。
自分磨きや転職に関する記事を週2回更新しています。
Kindle本を出版し4カテゴリで1位を獲得。よければぜひ読んでください。

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