あなたはSNSなどに投稿される
退職エントリー
をご存じでしょうか。
- 5年勤めた会社を辞めます
- 私が今の会社を去る理由
このようなタイトルをつけて
退職理由や背景などを文章にまとめて、
SNSに投稿することを指しています。
実際に、私のフォロワーさんでも
退職を宣言される方はいらっしゃいますし、
中には起業の決意を綴る方もいらっしゃいます。
転職が当たり前となり、ネットが普及して
個人が情報発信できるようになった時代
ならではかもしれませんね。
今回は、この退職エントリーについて、
採用担当者の視点で感じたことをお伝えします。
退職エントリーから得られるもの
![](https://lapislazuli-blue.com/wp-content/uploads/2022/08/54-1024x614.png)
退職エントリーでは
採用面接の時には聞くことができないことを
聞くことができます。
それは何かというと、
本当の退職理由です。
退職理由は多くの場合、
「一身上の都合」とぼかされ、
会社を去る人の本音を知ることは
難しいと言われています。
本来であれば知ることができないであろう
「退職者の本音」。
これを退職エントリーで
知ることができるようになりました。
もちろん、退職する社員のSNSを
いちいちチェックはしません。
ですので、退職する本人の本音を
知ることはこれからも難しいでしょう。
ですが、例えば自分がSNSで繋がっている人が
ふとした瞬間にこぼす本音を見て、
自分の会社の○○さんはどうだろう
と振り返る機会ができます。
退職理由は個人差があって当たり前ですが、
本音の部分で共通することは意外と多いです。
それをふとした瞬間に知れたり、
そういえば、と振り返れるのは
ありがたいなと感じます。
私がよく見る退職エントリー
![](https://lapislazuli-blue.com/wp-content/uploads/2022/08/58-1024x614.png)
私がよく見かける退職エントリーは、
- お世話になった会社や上司、同僚に対する感謝
- 入社してからのキャリア整理、実績を可視化
- 退職の決断に至った理由
など、比較的前向きな内容が書かれていることが多いです。
ですので、(ないと思いますが)退職した会社の人が読んでも、
割と好意的に受け止められるのだろうなと思いますし、
円滑な人間関係を築いてこられた人なのかなと感じます。
もし、退職理由でマイナスの理由が書かれていても、
「この人が言うのであれば、きっと大変だったんだろう」
と思わせる伝え方をされています。
こういった内容であれば、転職を考えている人の
背中を押してくれることもきっとあるでしょう。
やめた方がいい退職エントリーの残し方
![](https://lapislazuli-blue.com/wp-content/uploads/2022/07/40-1024x614.png)
ただ、中には客観的にみて
少し気になるものもあります。
転職は多くの場合、
今の職場に不安や不満があることが
ほとんどですよね。
職場での役割や業務内容、待遇に満足していて、
人間関係も円滑なのに辞めるという選択はとらないです。
もちろんそれは理解しているつもりですが、
- 自分の不幸自慢
- 自分の能力自慢
- 会社や上司、同僚の批判
会社や周囲の人に対する敬意や感謝が感じられず、
自分を良く見せたいという気持ちしか見えない内容だと、
「次の転職先は見つかるのかな」と感じます。
もちろん、自分の能力が高くて
もっと上を目指したいと思い転職する方もいるでしょう。
ですが、「1人で全てやってきました」のような
内容を見ると、本当にそうなのかなと疑問に感じます。
多くの場合、何かの成果を出していても、
1人で全てをやりきっていることはほどんどありません。
- 上司から抜擢されたり
- 周囲の支援や理解があったり
- 会社の看板や経営資源を活用したり
それを全て「私が1人でやりました」というのは、
少し言い過ぎかなと感じざるを得ません。
自分の実力や成果をアピールしたい気持ちは
わからなくありませんが、一歩間違うと
- 周囲に自慢できるか(有名かどうか、など)
- 自分がカッコよく見られるか
を大切にしているのではないかと誤解されてしまうので
注意が必要です。
いつか誰かと繋がる可能性
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ここまで読んでくださった方の中には、
「わざわざ今の職場の人にSNSは晒さないよ。」
「言わない限り自分が発信してるって気づかないから考えすぎでは。」
という方もいらっしゃるかもしれません。
確かにおっしゃる通りです。
会社の人事は暇ではありませんので、
会社の人事が偶然そのSNSを目撃する、ということは
ほとんどないでしょう。
ですが例えば、
転職先の会社の人と仲良くなって
SNSでも交流するようになれば…
過去の発信が、あなたの知っている誰かの目に
入る可能性だってあります。
そうなる可能性まで考えると、
批判だけ、自慢だけの内容はきっと
避けた方が無難だろうなと感じます。
SNSは色んな人と繋がれる魅力的な場所です。
だからこそ、どんな時に誰があなたの発信を目にするかは
誰にも予想がつきません。
発信する前にもう一度、
自分の知っている相手に見られても大丈夫な内容かな、
と確認しておくに越したことはありませんね。
まとめ
![](https://lapislazuli-blue.com/wp-content/uploads/2022/08/42-1024x614.png)
いかがですか。
今回は「退職エントリー」について、人事として
ありがたいと感じた点や、避けた方がいい発信の話をしました。
SNSを使って、個人がある程度自由に発信できるこの時代。
誰かを一方的に傷つけるような内容でなければ
基本的には発信内容は自由だろうと考えています。
ですが、自分の言葉は行動に現れるように、
自分の発信も、知らず知らずのうちにどこかから
にじみ出てくるものだと私は思います。
ですので、もし
周りの人とうまくいかない
という悩みがあるのであれば
- うまくいったのは皆さんのおかげ
- 会社からの支援があった
など、謙虚な意識を持ったり、周囲への配慮の気持ちをそっと
言葉にしてみてください。
これをするだけで、周囲の受け止め方も随分と変わりますよ。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
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