最初の印象は微妙だったけど、
話すうちに好感がもてるようになった！
あなたには、こんな経験ありませんか？
私は人事の仕事を１０年近く続けているので
１対１で話しをする機会も人よりは多いのですが、
話すうちに人の印象が変わっていくなと日々実感しています。
プレイベートでも同じことがいえて、
私の夫は第一印象が最悪だったんですが、
そのうちそうでもないなと思うようになりました。
そこまで多くはありませんが、
最初の印象が悪くても、だんだん印象が良くなっていく人の方が、
もっと話を聞きたいと感じられることもあります。
なぜこのように感じるのかを、
心理学的な観点からご紹介します。
心理現象「ゲインロス効果」
心理現象の１つに
「ゲインロス効果」という効果があります。
人の心理状況において、
プラスとマイナスの変化量が大きいほど、
人の心に影響を与える度合いが大きくなるという効果です。
つまり、
相手に対して最初にマイナスの印象を与え、
その後プラスの印象を与えた方が良い好印象を持たせられる、
ということです。
この効果については実証する実験結果も出ていて、
下の４パターンのうち、上から順に好感度が高かったようです。
１．最初は評価が悪かったのに良くなっていくパターン
２．評価がずっと良いパターン
３．評価がずっと悪いパターン
４．最初は評価が良かったのに悪くなっていくパターン
確かに、最初の評価が良くても案外普通だった、
という場合、ちょっとがっかりしませんか。
こうした実体験を振り返ると、
納得できることも多いのではないでしょうか。
効果を発揮するための前提条件がある
じゃあ最初は印象悪い方がいいのか、
というと、そうでもありません。
この効果を発揮するには、２つの条件が必要です。
(1) 系統的な変化であること
同じ系統で変化を感じてもらう必要があります。
どういうことかというと、
不誠実だと思っていたのに、話すうちに
誠実な人だということが分かった
というように、もともとの印象を
大きく変える必要があるということです。
話をしているうちに、相手の心が変わって
いい印象をもってもらう、というイメージでしょうか。
全く別の分野で良いところを見つけても、
あまり変化はないので注意が必要です。
例えば、
言ってる内容に納得感はないけど、
運動が得意だから印象がよくなる、みたいなことは起こりづらいです。
（よほどの運動好きなら話は別ですが…）
(2) 徐々に変化すること
心の変化が「徐々に」起こるというのも大切な要素です。
急に180度態度が変わるのは、
かえって怪しまれるので注意が必要です。
例えば、
2回までは天然キャラだった人が
3回目は急に大人びていたら、ちょっとびっくりしませんか。
いい印象になるというか、
びっくりして様子を見てみようと思われるでしょう。
私の夫に対する印象がとても悪かったと書きましたが、
やはりいきなり印象がよくなったわけではなく、
学生時代から１０年以上の付き合いの中で、徐々に変わったから怪しむことがなかったように感じます。
ギャップは意図的に狙わないのが吉
この効果の話をすると、「ギャップ」という
言葉を思い出す人も多いと思います。
恋愛だけでなく、仕事でも「意外性」や
「ギャップ」が受ける場合ってありますよね。
ですが、
「ギャップ」は狙わないほうがいい
ということも知っておいてください。
理由は、基本的に
「第一印象を変えるのは困難」だからです。
心理学では、初頭効果というものも明らかにされていて、
最初の印象は後の情報に影響するといわれています。
最初に悪い印象を持たれてしまうと、
挽回するには時間がかかり、
何回か続けて会う機会が必要です。
同じ会社にいるなど、
継続的に同じ相手に会うチャンスがあればいいですが、
他社の人や採用面接などで悪い印象を持たれると、
次のチャンスがやってこない方が多いです。
そもそも、意図的に演出すると、
かえって相手に警戒されて信頼どころではありませんからね。
まとめ
いかがですか。
今回は、心理学の観点から
人に与える印象の話をご紹介しました。
基本的に初対面での印象は強く残ります。
今回の話は、
もし最初にあまりいい印象を与えられなかったら、
次回以降に挽回するために活用してください。
いつ、どこで、誰に会うかわかりませんから
仕事のときは特に、気を抜きすぎないように気をつけてくださいね。
今回は、これで終わりにします。
ではまた。
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