誰かを評価する。
誰かを指導する立場になると、
相手を評価する場面がでてきます。
他にも、スタッフを採用する時は
応募者を評価することもあります。
このように、
意外と誰かを評価する場面は多いです。
評価方法は会社によって様々ありますし、
何が正しくて間違っているのかという判断は
きっと誰にもできないでしょう。
ですが、
「本当にその評価でいいですか」
と尋ねたくなってしまう評価をしている人を
見かける機会もあるんです。
今回は、人事として3,000人以上の人と
面談・面接をしていきた私が、
評価するときに注意しているポイントを
お伝えします。
評価項目の比重を変える
誰かを評価する時には、
必ず評価項目があります。
項目に従って評価をしますが、
全ての評価の比重が同じかと言われると、
場合によって変えたほうが適切だと感じます。
例えば、評価項目が
「能力・知識・コミュニケーション能力・行動力・体力」
の5項目だとします。
基本項目は同じだとしても、職種によって
重視する項目はおそらく違ってくるはずです。
営業職の人であれば
コミュニケーション能力の比重を高めるかもしれませんし、
経理職の人であれば
経理としての能力の比重を高めるかもしれません。
その会社がどのような人材を必要とするかで
重視する項目は変わるはずなので、
「この項目は1.5倍で考える」というように
比重を変えて考える必要がありそうです。
全体に影響を与える項目を確認する
では、比重を変えるだけでうまく評価できるのか、
というと、それだけでは少し不足感があります。
なぜなら、項目の中には
全体に影響を与える項目もあるからです。
例えば、
「新店舗をオープンするからスタッフを募集する」
という画面で、先ほどの項目にあった、
「体力」
という項目を見てみましょう。
新店舗をオープンする場面では、
その店が軌道にのるまで、
とにかく人を充足させて回転率を
上げる必要があるとします。
そのような時に、
- 週5日、元気に働いてくれる普通の人
- 能力は高いが体調を崩しやすく、実質週4日勤務の人
の2名が応募してきたらどちらを採用しますか。
職場への貢献度で考えると、
この場面では前者の人の方に来てほしくなります。
なぜなら、能力が高くても
4日しか来れないとなると、1日分の貢献が0になるからです。
もちろん、他の要素も含めて考えると
この考えが全てという訳ではありませんが、
場面によっては、その項目が満たされないと、
そもそも評価基準に満たないことがあります。
他にも、サービス業界でお客様と直接接する仕事なのに、
コミュニケーション能力が低すぎたらどうでしょうか。
うまくコミュニケーションがとれないなら、
能力が突出していなくてもいいから
平均的な人を採用したい
と思われる人が多いでしょう。
このようなケースだと、
コミュニケーション能力が〇点以下の場合は
その時点で対象外とする考え方が必要かもしれません。
このように、1つの項目として考えるのではなく
他の要素と関連付けて考えたり、
前提の条件として定めた方がいい項目もあることを
知っておくといいですね。
時間軸によって評価基準を変える
他に考えておきたいのは、
「時間軸」です。
事業への投資は、
将来性を考えることが大切だ
と言われています。
人の評価でも同じことが言えます。
特に採用をする場合では、
- 現在のその人の力
- 将来のその人が出せそうな力
どちらを重視するかで採用方針が変わります。
今すぐ力ある人材が必要であれば、
現在持つ力で判断しますが、
長期的に見るであれば、
将来の伸びしろがある人を採用するかもしれません。
会社の事業方針によっても変わることがあるので、
事前に事業方針と採用したい人材のイメージが合っているのか
すり合わせが必要です。
まとめ
いかがですか。
今回は、人を評価する方法について
私が意識するポイントをお伝えしました。
人が人を評価するのはとても難しいですし、
そもそも絶対的に正しい評価なんてありません。
そもそも、評価をするという考え方が
あまり好きではない人もいらっしゃるかもしれません。
ですが、
自分の強みを活かして
会社から評価されることはとても大事です。
そして同様に、
会社の一員として誰かを評価する立場にいるなら、
偏った評価をしないことはとても大切です。
評価項目の比重や関連性を考えながら
ルールを設定していくのは難しいですが、
誰かを評価する立場であれば、
今回の話を頭の片隅に入れていただけると嬉しいです。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
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