先日、マイナビが2022年の
「派遣社員の意識・就労実態調査」
を発表しました。
この調査結果が昨年2021年とは
少し違う結果が出ていて話題にあがったので、
簡単にご紹介します。
派遣の意識|昨年との違い2点
その1|正社員での就業意向が高い
今後も派遣社員として働きたい
と考える人が前年より減少しました。
賞与や雇用の安定を求め、
派遣社員の正社員就業意向が高まっています。
未だに、
「派遣社員として働きたい」人の割合は45.1%ですが、
前年比-5.0ptと一番昨年と比較して割合が下がったのに対し、
「正社員として働きたい」という回答は29.9%、
前年比+5.8ptとなり前年比で最も増加しました。
正社員として働きたい理由は
- 賞与(ボーナス)が欲しいから
- 雇用が安定しているから
- 賃金が高いから
という順番に高かったことから、
長引くコロナ禍と物価上昇によって
賃金待遇の向上と雇用の安定を求め、
派遣社員の正社員就業意向が高まっていると考えられています。
その2|望んで派遣を選択する人が減少傾向
派遣社員を選んだ理由として前年比が増加した回答が、
- 正社員を希望していたが、希望条件に合う正社員の仕事がなかったから
- 家事・育児・介護など、正社員よりワークライフバランスを保てると思ったから
- 正社員を希望していたが、自分のスキル・経験で出来る正社員の仕事がなかったから
一方で、前年比で減少した回答は
- 働く日数・時間を自分で選べるから
- 勤務地を選べるから
この結果から、昨年は
働く日数・時間、勤務地など働き方の自由度の高さ
から派遣の働き方を選んだ人が多い印象だったのが、
今年は正社員就業を希望するも、
- 自分の希望条件や保有スキル
- 正社員募集要項とのギャップ
を埋める妥協点として選ばれている印象を受けます。
大事なのは、調査結果と違う実態があることも忘れないこと
確かにマイナビの結果は、
個人的に納得感がある結果でした。
ですが、実際に派遣スタッフが働いている
一企業として見ると、少し違和感もありました。
派遣スタッフとして働く人って
本当に様々な方がいらっしゃいます。
例えば、実際に私の会社で多いと感じるのは
- 扶養内で働きたい
- 会社に囚われず、様々な会社で経験を積みたい
という方々ですし、
他社の方にお伺いする中では、
- 扶養内で働きたい
- 適度に時間をつぶしたい
という方も派遣スタッフとして
働いているようです。
何がお伝えしたいかというと。
派遣労働者(昨年時点で約170万人)の全体が
正社員として働きたいと思っているわけではない
ということ。
特に派遣スタッフという働き方を選ぶ方は、
その目的が人によって異なりすぎていて
全体の傾向を掴むのがとても困難なように感じます。
ですので、
よかれと思って派遣スタッフの意向も聞かずに
正社員の話を持っていくのは少しまってください。
よかれと思って正社員の話をしたところ、
派遣スタッフの方が次回の更新をせずに
会社から去ってしまった
という声も耳にします。
全体の傾向として参考にはしたいですが、
あなたの目の前にいる派遣スタッフがどんな気持ちで
働いているのか。
必ず本人の声を聞いてから、
相手に打診をするようにしてあげてくださいね。
今回の話が何かのお役に立てたなら嬉しいです。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
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