【すぐ実践できる】学習性無力感の克服法

こんな雰囲気になったこと、ありませんか。

「後輩に声をかけても、言葉が届いていない気がする」
という悩みを聞きます。

目の前の仕事は一生懸命取り組むけど、
将来のイメージができずに、
疲労感だけ溜まっていく。

この疲労感は何だ、と調べていたところ
「学習性無力感」という言葉を知りました。

そして、「これが原因だ!」と思いました。

今回は、学習性無力感とは何か、
学習性無力感に陥らないための2つの対策を紹介します。

教育現場でも注目されていて、
特に人材育成に悩んでいる方には読んでいただきたいです。

目次

1.学習性無力感とは

学習性無力感とは、

抵抗も回避もできないストレスに長期間さらされると、
嫌な状況から逃れようという行動すらしなくなること

を指します。

1967年にアメリカの心理学者セグマリンが
提唱した心理学の理論です。

セグマリンは、実験の結果、

無気力状態は「無力感」という体験を学習した結果
起こるものである

ことを突き止めました。

現在では抑うつとの関連を探る研究が進んでいます。

主な症状としては、

・成功体験を学習することができなくなる
・無力感や苛立ちを感じたり、環境への自発的な働きかけをしなくなる

という状態になると言われています。

2.仕事における学習性無力感の原因

仕事で学習性無力感に陥る原因のとして多いのが、
周りの人から繰り返し否定されるパターンです。

上司や同僚が「その人のため」と思って注意しても、
本人が「何度も否定された」と感じ、
学習性無力感に陥ってしまうことがあるようです。

長期間に渡り、同じように否定され続ける
とこのような状況に陥るようです。

仕事上、部下を注意することは数多くあるでしょう。

しかし、コミュニケーションのとり方によっては
学習性無力感の症状を引き起こしてしまい、
マイナスの結果になってしまう
こともあるのです。

また、周囲からの反応がない場合、
いわゆる「無視」のような状態が続いても
学習性無力感に陥ってしまうことがあります。

3.学習性無力感に陥らないための2つの方法

学習性無力感に陥らないためには、
自分の行動が良い結果につながるという認識が必要です。

ここでは、実際に2つの方法をご紹介します。

(1) 行動と結果とを結び付けさせる

1つ目は、行動と結果を結びつける方法です。

学習性無力感の根底にあるのは、
自分の行動と結果に関連がないと学習してしまうことにあります。

例えば、
・どれだけよりよい資料を作成しても、上司から毎回却下される
・しかも何でダメなのか分からない…

こんな状況が長期間続くと、
「どうせ何出してもダメ出しされるな…」なんて思ってしまいます。

ですので、
自分の行動が結果に結びつく、と実感することを作りましょう

例えば、テレアポなら、
自分の行動が最終的な売り上げに繋がっていると認識するだけでも
行動が結果に結びついている実感を得られます。

(2) できない理由を自分で解決できる事にする

2つ目は、できない理由を
「能力」「努力」にあると認識させることです。

学習性無力感が現れるか否かは、
与えられた「課題の困難さ」ではなく、
課題を解決できない原因がどこなのか、で決まります

例えば、私の会社だと、
達成困難な数値を営業目標にしていたことがありました。

その状態を、
「達成できないのは目標の数値が高すぎるせいだ」
と思い、意欲が下がった状態で仕事をしていたようです。

自分の能力や努力ではどうしようもない
と感じてしまうことによって意欲が下がっていたんです。

もし目標値が自分達の努力で達成できると思えたら、
目標達成に意欲的に取り組めたのかもしれません

今年から目標設定の考え方を変えているので、
少しずつ意欲的に取り組める人が増える…はずです。

※すでに高い能力を持ち、最大限努力している場合は、
個人の原因にせずに目標設定や戦略を修正しましょう。

4.学習性無力感から抜け出す方法

学習性無力感は、環境の変化や時間経過によって治るとされています。

既に長期間にわたって回避できないストレスに
さらされ続けている人は、以下の方法を試してみてください。

(1) 小さな目標をクリアし、記録を取ること

達成感を得るために、小さな目標をクリアしましょう。

目標をクリアすることで自信をつけることが大切です。

次に、クリアできたら記録を取りましょう。

記録として可視化されることでより達成感が増します。

(2) 相談相手を作る

多くの人が上司や先輩など、身近にいる周りの人から
何度も否定されることで追い詰められていきます。

ですので、相談相手を作ることが大事になってきます。

やる気がどうしても起こらないと方は、
カウンセラーや産業医の受診もお勧めです。

また普段ストレスを与えてくる人に直接話を聞くことで、
否定されることがなくなるケースもあります。

ストレスの原因と向き合い、取り除くことも重要なポイントです。

5.まとめ

いかがですか。

学習性無力感は、自分が何を行っても結果は変わらない
という経験の積み重ねで引き起こります

そのため、自分が行ったことが結果に繋がるという経験が必要です。

また、職場での学習性無力感は、コミュニケーションの齟齬(そご)が原因で起きるものも多く、
しっかりと話し合いをすることで、ストレスの原因を取り除くことができたり
もします。

自身はもちろんのこと、メンバー1人1人の反応を見ながら参考にしていただけたら嬉しいです。

今回はこれで終わりにします。
ではまた。

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この記事を書いた人

30代会社員。人事歴10年。自分磨きアドバイザーやってます。
これまでの人事経験をもとに、自分と向き合うことを大切さを発信。
面談・面接実績は3000件以上。
自分磨きや転職に関する記事を週2回更新しています。
Kindle本を出版し4カテゴリで1位を獲得。よければぜひ読んでください。

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