あなたの周りに、
「正論」を振りかざす人はいませんか?
正論を言っている人は
「正しいこと」
を言っていると思っているので、
悪気がありません。
ただ、聞いている人は
- そんなことは分かってる、でも…
- 正論が通用したら苦労しないよ
と否定的に感じることが多くあります。
なぜ「正しいこと」を言っているのに、
このような状況になってしまうのか。
今回は、
「正論」だけでは嫌われてしまう理由
をご紹介します。
言葉ではなく言い方で傷つける
正論を言うこと自体は悪いことではありません。
ではどうして悪く聞こえるのかというと、
それは正論の伝え方にあります。
- 言っていることは正しいけど、言い方等が威圧的
- コミュニケーションを拒絶するかのような一方的な物言い
いわゆる「論破」を目的にしているような言い方です。
- コミュニケーションにおける言語の役割は約3割
- 態度や言い方等の非言語コミュニケーションは7割
と言われていますので、
3割の言葉が正しくても、
残り7割の態度や言い方が受け入れ難い
と、相手はその正論まで嫌悪感を覚えてしまいます。
これがひどくなると「ロジハラ」と言われ、
一種のハラスメントと捉えられるようになってしまいます。
※ロジハラとは
ロジカルハラスメントの略で、
正論を突きつけて相手を追い詰めることをいいます。
セクハラやパワハラと同じように
相手が心理的に圧迫されて仕事に支障が生じやすいため、
ハラスメントの一種と捉えられています。
実は誰もが経験している「正論パンチ」
そうは言っても、
- 相手が大げさにとらえているだけ
- 自分は全く悪くない
そう思ってしまう方もいらっしゃいます。
でも、少しイメージして欲しいんです。
上司から、
- この仕事やっといて
- 給料もらってるんだからちゃんと働いて
こう言われたらどう感じますか。
言っていることは「正論」です。
上司として間違ったことも言っていません。
ですが、この言葉で部下が
気持ちよく仕事ができるでしょうか。
何の指示もなく仕事を丸投げされたら
少し暴論な気がしますし、
給料もらってるんだから、ちゃんと働いて
なんて言われたら、
- そんな言い方しなくてもよくないですか
- 言われるほど、給料もらってないわ
と思うかもしれません。
両親から、
- 勉強しなさい
- 早寝早起きをしなさい
- 部屋を片付けなさい
こう言われたことはありませんか。
こちらも正論です。
ですが、言われた時、どう感じましたか。
「うるさいなぁ。」
こう思いませんでしたか。
親としては、子どもが将来困らないよう
「子どものために」言っていますが、
子どもからすれば「今ゲームをしている時間」
が大事ですから、ついつい
「分かってるって。うるさいなぁ。」
と思ってしまいます。
このように、たとえ正しい(と思われること)
を言っていたとしても、相手が嫌な気持ちに
なってしまうと、その話を聞いてもらえません。
人間は理屈より感情で動きます。
いくら正論で理屈が通っていることでも、
感情的に腹が立つと受け入れられないのが人間の心理だということを
知っていただけるのではないかなと感じます。
正論では通じないから手を尽くす
もし正論が全て通用したら、
本当に楽になることが多いです。
品行方正な人ばかりになるでしょうし、
仕事でのトラブルもグッと減るでしょう。
ですが、
人間は理屈ではなく感情で動く生き物。
正論だけでは通用しないのが現実です。
だからこそ、
上司は部下に仕事をしてもらおうと、
親は子供に言うことを聞いてもらおうと
- 手を変え品を変え
- 押したり引いたりして
やる気になってもらえるよう
努力しています。
もしかしたら、これは
人間ならでは、なのかもしれないですね。
まとめ
いかがですか。
今回は、正論が嫌われる理由についてお伝えしてきました。
残念ながら正論だけでは、人の心は動きません。
「ものは言いよう」という言葉がありますが、
人の心を動かすために、この言葉がキーワードになりそうです。
どんな場面でも、
人の心を動かさないといけない場面があります。
どうすれば人の心が動くのか。
これを考えるなら、まずは
自分が言われて嬉しい言葉
を考えてみてください。
人によって多少は異なりますが、
- 褒める
- 認める
- 理解する
- 共感する
基本的にこの4つは嬉しく感じますし、
やる気が出ますよね。
あなたが相手に何かを伝えるの「伝え方」
改めて意識してみるといいかもしれません。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
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