あの人の真似をするといいよ
というアドバイスを受けたこと、ありませんか。
「守・破・離」の姿勢でも言われるように、
スキルを身につける時に人を真似するのは大切です。
でも一方で、
何をどこまで真似すればいいの
と思ったことがある方はいませんか。
・誰かの真似すればいいよ
・自分ならではの考えが必要だよ
と正反対の事を言われ、混乱した
ことがある方もいるかもしれませんね。
今回は、真似をするのはどこまでアリか、
という話をお伝えします。
1.「真似する」とは
「真似すること」≒「パクること」
とマイナスイメージを持っている人もいるかもしれません。
「パクる」という言葉は、
他人のアイデアや作品をそのまま真似をして
世に出してしまうことを指します。
「真似する」という言葉は、
あくまでも仕事の土台を固めるために
相手のいい所を自分でも取り入れるものです。
意味合いが全然違います。
「真似すること」は
スキルを身に付ける上でとても大切なことです。
「真似る」と「学ぶ」の語源は同じと言われているように、
何かを学ぶとき最初の一歩は「真似る」ことですからね。
例えば、新しい仕事を任されたときは
先輩や同僚、前任者の真似をしてやり方を覚えていきます。
また「守・破・離」という
ものごとを学ぶ基本的な姿勢の最初は「守」。
師から教えを忠実に学び、真似ることで基礎を固めることを指し、
守破離の中でも特に重要なステップとされています。
このように、昔から真似ることの大切さは
伝えられています。
2.真似するメリット
ここからは、実際に真似するメリットについてお伝えします。
⑴ 最初の一歩を踏み出しやすい
最大のメリットは、最初の一歩を踏み出しやすいことです。
今までやったことのない仕事を始めるとき、
何から手をつけてよいのか分からないですよね。
最初にできることは、
「前任者のようにやってみる」事です。
その仕事の背景がわからなくても真似することで、
まずは仕事を始められます。
真似をしているうちにだんだん周囲の状況が
見えてきて、仕事がわかっていきます。
仕事では、まずやってみる、ということが大切にされます。
特に最初の一歩が肝心ですので、
これだけでも真似をするメリットがあると言えます。
⑵ 効率よく仕事を覚えられる
仕事の効率化のためにも「真似すること」は役立ちます。
仕事のできる人が見つけた効率の良いやり方を、
見つける手間なく実行できるのは、
正直かなりコスパがいいですよ。
⑶ 仕事の理解度が確認できる
これは⑵の延長線上の話になります。
仕事ができる人の真似をすると効率がよくなりますが、
意外と、正しく真似することは簡単ではありません。
見よう見まねではうまくいかないこともたくさんあります。
なぜなら、前任者の真似をしていても
仕事の相手や環境は絶えず変化しているので、
さまざまな状況の変化に対応する必要があるからです。
周囲の状況などその仕事の背景を正確に理解してこそ、
正しく真似をすることができるようになります。
ですので、仕事のできる人を徹底的に真似できるのは、
仕事をしっかり理解できている証拠にもなります。
⑷ 型破りな発想ができる
誰もが思いつかないような型破りな発想は真似できる人は、
標準的なやり方を誰よりもよく知っています。
やり方だけでなく、本質的な仕組みや効果を理解できているため、
それを発展させ新しいものを生み出すことができるんです。
例えば、何かのプロジェクトでプランを立てるとき、
今までの経験から工程を考えますが、
新しい提案ができる人は、誰よりも目的を理解しています。
理解しているからこそ、違う提案(新たな工程など)の
提案ができるんです。
基本がしっかりしていなければ応用力は生まれません。
3.真似する時の注意点
真似するメリットをお伝えしましたが、同時に注意しておく事もあります。
⑴ 何でも真似しない
真似はあなたがスキルアップのための一歩です。
何でも真似すればいいものではありません。
例えば、仕事のやり方ではなく
相手の持ち物や服装を真似するのは、ちょっと違います。
仕事のやり方を学びたいなら、
まずは仕事のやり方を観察したり、直接本人と一緒に仕事をしましょう。
⑵ 真似するだけで終わらせない
真似はあなたがスキルアップするための第一歩です。
ただ真似するだけで、そこから何も学ばないのであれば
そこから成長する事はありません。
例えば、文章を書くのが苦手な人が、
前任者や上司の文言をできる限り真似しても
その人の成長にはならないんです。
おそらく、何度も書き直すように上司から
指摘を受けることでしょう。
なぜなら、
「自分の名前で発信するのに、前任者の言葉のまま
発信しても、前任者以上に説明をすることが難しい」
からです。
真似をするのはいいですが、
それは自分のスキルを上げるためですし、
よりよい仕事をして会社に還元するためです。
特に言葉は人によって変わりますから、
あなた自身が相手に分かりやすく伝えるためには
あなた自身の言葉で表現する必要があります。
なぜ真似したいのか、
ちゃんと目的を持った上で真似をして、仕事に活かしましょう。
⑶ オンとオフの区別をつける
この人から学びたいという人ができた時、
その気持から憧れの気持ちが強くなることがあります。
気持ちが強いとどんどんその人を知りたくなり、
何でも聞きたくなってしまう…という人は要注意です。
仕事中にプライベートの話を根掘り葉掘り聞くなど、
相手のプライベートに不躾に踏み込むことは避けましょう。
いつも相手を尊重することが必要です。
4.まとめ
いかがですか。
今回は、真似をするのはどこまでセーフなのか、
という話をしてきました。
真似をすることはあなた自身のスキルを
向上させるために大切なことです。
ただし、「何のために真似をするのか」を
考えて説明できることにとどめましょう。
また、相手がどう感じるかも考える必要があります。
相手に直接声をかけたり、相手のいい所を真似てみる等、
自分のスキルアップに繋がり、相手も嫌な気持ちにならない
真似の仕方をしてくださいね。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
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